未病とは、「未ダ病ニアラズ」ですから病気ではなく、健康の範疇ですが、「未ダ」ですので病気が直ぐそばに来ていると解釈できます。従って、日本未病研究学会では、未病とは、「他覚症状(検査結果の異常)及び自覚症状が無く、検査結果が異常値に近い心身の状態又は、自覚症状というほどではないが気分の優れない心身の状態」を言うと一応に定義いたします。


医療費の削減のためにも未病のうちに管理を!
未病のうちに治すことは、病気にならずに医療費も支出されないことになります。しかし、未病概念を間違えると、病気になってからの治療になり医療費の削減とは程遠いことになります。検査結果が異常値であれば自覚症状が無くても病気ですが、それを未病として認識することは医療費の増加どころではなく手遅れになる可能性も内在しています。検査値に異常が無くても自覚症状が有ることは自覚症状が有ること自体が病気だと認識できます。検査方法のミスや検査の不足のみならず検査結果に出ない病気も多くあります。


治未病 = 「未病ヲを治ス」の治すは、治める意味と理解すると未病を管理すると解釈できます。治未病とは、未病を管理することなのです。未病は、未だ病にあらずですから治療する必要はありませんが、病気が近ずいていますので管理する必要があります。


治未病か、未病治か。
中国語ですと治未病になると思いますが、日本語では治未病という病気が有るように勘違いされることが多くなります。そこで、日本語では未病を管理する意味で、未病治の言語を使用するのが良いと考えます。どちらでも間違いではないと考えます。


未病の似非科学について。
理論と実践(臨床)は、車の両輪です。理論の重要性を別の言葉で言えばエビデンスだと思います。エビデンスに基づく理論こそ科学です。特に医学は科学ではないと言われることがあります。Aという薬が1000人のイという疾病に効いたとしても、なぜAが疾病イに効いたのかの原因が分からないことが多いのです。疾病イに効いたデータは有っても原因の説明がつかなければ真の科学ではありません。医学が科学ではないと言われる所以です。しかし、時の経過とともにその原因も解明され科学としての医学が立証されて行くと信じますが。
未病研究者の中に波動治療マイナスイオン療法を提唱する者もおりますが、似非科学だと考えます。プラシーボ効果で治癒する場合がありますので全面的に否定はできませんが、正しい治療を遅らせることがあってはなりません。似非科学の危険性を注意する必要があります。
当学会ではそのような似非科学者は入会をお断りしています。


日本未病研究学会理論部会
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